てのひらを、かえして

知的怠惰の集積地よりお送りする、手斧と料理のふんわりブログ。

システム音声「スキル:鯛の頭割り を習得しました。」

 鯛の頭を割るスキルを習得したので報告しておく。料理をするようになってからも長いことこれができずに困っていた。こういうときこそインターネットに聞くべきであった。検索して写真と動画を見た方が分かりやすいことこの上ない。
 首を落として切断面をまな板に置く。頭部後屈顎先挙上法で気道を確保した状態を想像してほしい。そう、そんな感じだ。頭頂部の方に立ち、出刃の刃先を前歯の間から口の中に差し込む。人間でいえば鼻の下の部分にスッと刃が10mmほど入るのでそれをガイドにして刃先をまな板に当たるまで差し込む。ここで刃が入らなかったらたぶん位置を間違えている。下あごを無視して刃先がまな板に当たった点を中心にモーメントを効かせて頭を押し切る。最後に背骨に当たるあたりまで本当に力が要らない。

 せっかくできるようになったのでもっと頭を割っていきたいのだが、鯛の旬としてはそろそろ終わりで、この時期を過ぎたものを「麦わら鯛」と呼ぶらしい。麦秋はこの時期の季語で麦が収穫期を迎え黄金色に色づくことからきている。この時期に収穫できる麦は秋蒔きの麦であり厳しい冬に芽を出し踏まれて踏まれて強く大地に根を張りまっすぐに伸びて実をつけるゲンよ麦になるんじゃギギギシゴウしちゃる。おどりゃクソ森。