てのひらを、かえして

知的怠惰の集積地よりお送りする、手斧と料理のふんわりブログ。

[#ヘブバン]あのころ、泣きながらゲームやってたお前らへ。

汚ねえアサルトリリィことヘブンバーンズレッドをやっている。2章の22日目まできた。

ゲームシステム

本編はその日その日の区切りで進行し、ADVパートに訓練・任務パートが挟まってくる形でストーリーが進むので、ワイバーンとの戦闘でストーリーをぶつ切りにされない。本編ストーリーが主で戦闘が従という姿勢があり、テキストをしっかり読ませてくる。

ホーム画面からADVパートをさかのぼってプレイができて、選択肢の選びなおしが可能(よほどクリティカルなシーン以外はストーリーに変更なし)かつ、この選択肢によってキャラストーリーが開放される。キャラストーリーはタイムライン上の何日何時のエピソードか明示されている。ので、キャラストーリー解放後に日時以降の本編ストーリーを読み直すと呼び方や一部テキストが変わるというめちゃくちゃ細かいフラグ管理を行っている。バッドエンドもあるよ。

訓練・任務パートはキャンサー(モンスター)との戦闘とダンジョン探索(RPGパート)だが、アナエデシステムなのでシステム的に特筆すべき点はない。単調になりがちな探索時に時折キャラの掛け合いが挟まりアクセントになっててかわいい。たぶん全キャラ全組み合わせありそう。

とことんエピソードを読まさせられるし読み込まさせる力が強いのもあって、テキストについていけるのならば確実に各キャラクターを把握させられていく。
レベル上げがほぼ自動、なんならスキルやアビリティの取得材料まで自動で手に入る。そのため、育成に費やすスタミナは存在しないが、キャラエピソード閲覧とダンジョン(装備回収とボス開放)とボスバトル(高級育成アイテム入手)で4hで1個生成される「ライフ」を消費する。

ボイス

会話劇として作られていて声優の演技にメリハリが強い印象を受ける。もちろん聞く人によっては演技がきつすぎて聞いてられないという感想を持つ人もいるかもしれない、それくらい声の演技が強い。この演技で作品に引き込まれたという印象がある。

これが本編だけじゃなくて各キャラストでもしっかり掛け合いがフルボイスで入っている。連発されるボケとハイテンションなツッコミ。またかと思う天丼。それを読みながらいつの間にかニヤニヤしている自分がいる。この感じをきっと記憶のどこかで覚えている。ここしばらくなかった精神の高揚がある。しみじみとした懐かしさではない。あの頃だ! あの頃がやってきたぞギャイアグレイーイヴォドドドゥオー! 

イベストのラストなんてベタの中のベタ、ベッタベタのベタみたいなシナリオ。泣き展開の定番のやり口に繰り返されるフレーズ。頭は冷静に陳腐だなぁって考えてるのに目が勝手に涙ぐんでんの。感情にバックドア作られてる。あかんわ、家族のいるリビングでやるものじゃなかった。
RPGというよりADVを現代のソシャゲに適合させるための工夫がすごい、アイデア一発じゃなくてユーザーのプレイ体験の演出をどうするかに手間を惜しんでないというのがここまでプレイしての印象である。ともすればちょっとウザいタイムライン移動のたびに表示される現在日時演出もプレイヤーに時系列を印象付けるための仕組みに見える。

1990年代後半から2000年代前半のあの頃のアレ。毎年雪が降るとタイ焼き食ってるような連中向け。素人にはお勧めできない。

配偶者からは「今は令和だぞ! 正気に戻れ!」とか「そんなに鍵の成分を浴びて大丈夫? 致死量に達してない?」などとDisられている。