てのひらを、かえして

知的怠惰の集積地よりお送りする、手斧と料理のふんわりブログ。

中年男性ホルモンを煮る

ある土曜日の昼下がりに「トリッパが食いてえ」となったので、じゃあ自作するか、と住んでいる町の肉屋をはしごした。しかし、まったく手に入らなかったので渋々近所のスーパーでミックスホルモンを買って、妥協の産物としてのモツとスジ肉のトマト煮込みを作った。トリッパと俺の関係といえば都会の、それもこっぱずかしい名前の肉バル店を避けて語ることはできない。おのれ肉バル、トリッパを白ご飯にぶっかけて食べたいのにメニューにライスはなかった、肉バルである以上肉を食えということだな! 敵ながらあっぱれ。
出張の疲れを癒しに夜な夜な飲みに出かけていた。一回など飲みの方を頑張りすぎて次の日昼まで全員動けなくなったこともある。上長もグロッキーだったのでむろんおとがめはなかった。ここ数年は件の疫病のせいで出張してもそういう機会は減っている。思えばあの頃のメンバーもだいぶ人数が欠けてしまった。ちなみに肉バルはないが普通にイタリアンはあるので実は地元でもトリッパは食える。でも俺は鍋いっぱいに食べたかったので今回の犯行に至ったと自供している模様。

作った。

ホルモンも牛筋もにおいがあるので下茹でをして茹でこぼす。一回目で脂とアクが浮かなくなったのでもう一回沸騰したらザルにとって洗って良しとした。

でも出来上がりの時にはまたかなり脂が浮いてきてた。まあ味の一部ではあるから全部無くしたいわけではない。業務スーパーの牛筋はいいぞ安い多い臭い。いかにも牛筋という感じのにおいがいい。
野菜とトマトピューレを入れて煮る。おそらくセロリを入れるともっとうまくなると思うがセロリの扱いがよくわからない。
人参は良く火を通せば食感もよくなるし臭み苦みが消えて甘みが顔をだす、人参嫌いの人間の大半がこの臭み苦みを嫌っているはずなので、人参に強めに味付けをすること、良く火を通すことを徹底すべきである。そういや福岡のステーキハウスでフカッフカの人参が一本出てくるところがあったな。あれはうまかった。入れたはずの玉ねぎは溶けてしまった。
バジルがある家の子はかけて食べるといい。

残りは次の日にペンネに絡めて食べた。これはこれでうまい。

サムネが見苦しかったので別の写真に差し替え。