子供に野菜を食べさせることは親としてのひとつ何か逃げられない宿題というか課題だと考えており、日々あれこれと手を尽くしてきた。そのうちに幾つかの苦肉の策(苦い野菜を肉で誤魔化して食べさせる、の意味)を編み出していくものである。例えば一時期ハンバーグをよく作ったものだ。挽肉に塩を加えてよく練るとタンパク質と塩化ナトリウムの作用で粘り気が出てくるが、この粘り気に細かくみじん切りにした野菜を包ませてしまえばおおよそ肉の風味と肉の弾力で野菜の風味や食感をごまかせる。飲み込ませてしまえばよかろうなのだ。しめしめ、というやつである。カレーライスもまた同様である。天竺の叡智たるスパイスの香りと辛さに野菜を包んでしまえば飲み込んでくれる。
美味しんぼにも子供の頃からそれしか食べなかったせいでカレー、ハンバーグ、トンカツをローテーションで食べている男が出る話があるが別にハンバーグとカレーでだって野菜は摂取できるはずだ。むしろアレこそなんとかして食べさせようと苦心した家政婦さんの愛情ではないのか。3日に1回トンカツを揚げるのとんでもないぞ、超めんどくせえ。トンカツもハンバーグも作るための手間が多い料理で、尚且つ汚す調理器具も多ければ後始末の手間だって結構かかるものなのだ。オメー小麦粉まぶして卵液に漬けてまたパン粉を塗して揚げて、油切りのバットに取って油を抜くんだぞ。いったいいくつトレイを使うのか卵汚れ脂汚れをそれぞれ洗うんだめんどくせぇ。
野菜を食べさせる話から脱線してしまった。つまりその苦肉の策の一環として、我が家ではハンバーグやカレーと共に野菜の肉巻きが多用される。うん、これもなかなか手間のかかる料理だ。しかしながら先述の通り、野菜を食べてもらいたいがため、クルクルと巻いていた。同じく帰宅した下の子が台所に入って来て曰く「美味しそ」と一言言って出て行った。手間と材料の割に出来上がりのかさが減ってしまうのも悲しい。豚バラからは油が出るし肉が焼けて縮み、引き締まるのでどうしても細くなる。トレイいっぱいの豚バラ肉からこれだけしかできないのかよ!
ちなみにピーマンはともかくにんじんは一回レンチンする。よく火を通しておかないと苦味が出るからだ。
肉巻きを焼いて味噌汁を作って、確かトマトと卵の炒めも作ったかな。全部食卓に並べて食べようとしたら肝心の下の子が寝てしまい、食べずじまいのままようやく起きたのが深夜。「おなかすいた」と言われてもとっくに肉巻きは食べ尽くされていた。いや、おれじゃないよ? 気づいたら上の子が食べちゃってたの。もうないことは分かったがしかし、やはり晩御飯に楽しみにしていたのでもう一回焼いてもらえないだろうかと子に頼まれて焼いたのだが、つまりその昨日書いたようにシンクの掃除を終えた後で、まあ仕方ないからもう一回焼いてもう一回片付けをした。だから結局シンクは綺麗にして寝たのだ。
