唐突だが、帰り道のはなしをする。
会社からの帰り道の途中、分岐点があってそこで大まかに2つのルートに分かれている。仮にAルートとBルートとしよう。ここからすでにゲームは始まっている。
Aルートは幹線道路で流れも早い、しかし道沿いにあるスーパーはチェーン店ばかり。そして本屋がない。
Bルートは道が狭い割に交通量が多く、モタつくのだが地元のスーパーがいくつかある。もちろん本屋もある。
やはりチェーンのスーパーは物量と品揃えに安心感があり、その日の晩メシの材料が1店舗で大抵揃ってしまう簡便さがある。
地元スーパーではともすれば売り切れがあり、補うために他の店に寄る必要があったりする、するのだが、生鮮食料品で思わぬ掘り出し物が出ていることもあり、またここでしか入手出来ない地元の品もありで全く悩ましい。
一見するとBルートで複数店舗をまわるのがクレバーに見えるがこれは帰り道である。そう、時間制限があるのだ。早く帰って晩メシを用意しないといけないのだ!
値段の面も考慮に入れるとさらに悩ましくなる。実はチェーン店の方が全体的になんでも安い。が生鮮食料品に限るとやはり地元系に軍配が上がる。ちなみにこの辺で肉が1番安いのはとあるチェーンドラッグストアだったりする。
冷蔵庫のストックと前日までのメニュー、予定食事時刻までの残り時間、コスト、それに今日の気分を考慮に入れて最適なルートを弾き出すゲームである。完璧に決まった時は快感さえある。
チェーン店の別の使い方として、ちょっと手間のかかる食材を狙っている。
だってチェーン店に来るのって、基本的に「なんでもそこで揃えたい」人でしょ? なのに一部の需要を狙ってかややニッチな食材が入ってることがある。こちらの狙いもそれだ。大抵、次の日には割引になっているのであらかじめチェックしたそれをゲット。
ちなみに今冬はアンコウの切り身(肝つき・おそらく鍋用)をずっとスナイプしていた。
アンコウの味噌鍋
材料
アンコウ1パック(肝つき)
味噌
酒
昆布出汁の顆粒
白菜
ニンジン
豆腐
作り方
白菜は葉を一枚ずつ剥いてバラす。分厚く白いい茎っぽいところとチリチリした薄い葉の部分と切り分け、茎っぽいところは包丁の背を傾けて削ぎ切りにし、葉は適当に重ねて切る。切り方が分かりにくかったら「衛宮さんちのきょうのごはん①」の鍋回を読むこと。
ニンジンは皮を剥いても剥かなくてもいい。先っぽから斜めに薄切りにする。
豆腐は地方によってパックの形がかなり違うのでもうわからん。大体一口で入るかな? くらいのサイズにする。この鍋、1番うまいのは出汁を吸った豆腐なので、あまりデカいと味染みが悪いし小さいと食べ応えがなくてまた寂しくなってしまう。
アンコウの身はザルに出して別に沸かしたお湯をかける。
白菜の白いところを鍋の下に敷き、豆腐を真ん中、周りにアンコウの身、最外層にニンジンわ配置する。白菜の葉を上に重ねる。
アンコウの肝をすり鉢に入れ……持ってない人もいるよなあ…厚手のビニール袋に入れて手で揉んでつぶしてもいいはず。
多分先にあんきもを潰してペースト状、要はマヨネーズみたいになったら味噌を入れて混ぜ合わせる。味噌は肝の倍くらいの量。よく混ぜてぐちゃぐちゃにする。味噌と肝の区別がつかなくなるくらい。
それに酒をスプーン一杯くらい入れて混ぜ、鍋に入れる。
すり鉢やビニール袋にまだついていてもったいないので水を入れてこそげ落として鍋に入れる。出汁顆粒を入れて、白菜の葉が水に触らないギリギリくらいまで水を入れる。蓋をして火にかける。蓋の隙間から湯気が上がったら完成。ちょっと長めに煮た方がうまいけど煮すぎは豆腐が硬くなるので注意。
ポン酢に浸してから食べるタイプの鍋ではなく、鍋の汁と共に頂きます。
他に鍋に入れる候補としては舞茸やしめじ、エノキダケなどのキノコ、鶏肉より豚肉が合うと思う。あとネギ。基本味噌汁なので味噌汁に合うものはなんでもいけるんじゃなかろうか。