てのひらを、かえして

知的怠惰の集積地よりお送りする、手斧と料理のふんわりブログ。

邪道チャーハン

男児ふたりのお昼ご飯、チャーハンである。

材料

*A
玉ねぎ中1/4
人参小1/3
ブロッコリー3房
鶏の唐揚げ(冷凍) 1個

*B
暖かいごはん 1合分
卵 M玉 2個
中華スープの素(ペースト) 小さじ1

手順

まずは*Aの具材。
鶏の唐揚げを電子レンジで解凍する。
柔らかくなれば熱くなってても気にしない。
衣を外して微塵切りにする、大体5mm角くらい。サイズは書いていくが目安である。

このサイズというのが厄介だ。料理のやり方が分からないというヤツの言い訳ナンバーワン。
理系だから? 関係ない。コードのリーダビリティやユーザーエクスペリエンスを気にすることができるくせにメシを食うヤツの事を考えないのはおかしい。正しいやり方が分からないとやれない? 理系のくせに仮説を立てて検証しないのか? お前ほんとに理系か? よく考えてみろ作者の気持ちを考えてばかりいる文系がレシピを読んだからって最適な切り方を読み解けると思うか?

今回は子供2人に食わせるので口に入ればいいというだけだ。
肉の類は好んで食べるので少し大きめで構わない。野菜の類は口に入りやすいように小さめにする。特にチャーハンの場合は米粒と同じくらいだと口の中で一体感があるように考えている。

玉ねぎ、人参、ブロッコリーを微塵切りにする。一回細く切ってからそれを並べて端から刻むのが楽だ。

*Bの材料、温かいご飯に中華スープの素と卵を加え混ぜて卵かけごはんみたいにする。邪道の所以である。かつてネット上でチャーハンの作り方議論が盛り上がった際に、パラパラである事が至高とされた結果、簡単にパラパラを再現できる手法として流布したが、邪道として放逐された技法である。邪道食いはよせーっ!

*A=具材をサラダ油(分量外)を加えてフライパンで炒め、塩胡椒する。なおこの分量の場合26cm程の直径が必要である。

*Bの卵かけご飯をフライパンに投下する。強火にして杓文字かフライ返しで薄く敷き詰め、切るように混ぜていく。できるだけ多くの米粒に熱を加える感じだ。

だいたいパラパラし始めたら食べごろだ。別にパラパラしなくても食える。火が通ってなくてもせいぜい具入りの卵かけご飯だ。問題ない。

おふくろの味として肉じゃがやカレーを挙げられる事があるが、ウチではおそらくこのチャーハンが「パパの味」になるのだろう。権藤程の酷使ではないが登板数は多い。

いつか巣立っていった先で、もしくは久々に兄弟再会したりしたときに懐かしく思い出してくれたりするのだろうか。しかしすまない君たち兄弟の思い出の味は市販の中華スープの味なのだ、白い缶の。(前は赤かった)

ドレッシングをかけるサラダは

あれはね、漬物ですよ。

かけたばかりのドレッシングは生の野菜とは合わない。野菜の切り口や出っ張りが口の中でゴツゴツし、そこに刺激もあらわな酸味が襲来する。しかもかかり具合にムラが出来る、全体に味が回るほどかければ濃すぎる味になる。

それくらいなら塩か醤油を振りかけてガリガリと噛み砕く方が良い。

 

結論としてはしばらく置いておく方がいい、野菜から出た水気で酸味も和らぎ青臭さも抜ける。少ししんなりして口当たりもよくなる。

つまりサラダは漬け物なんだ。

サンデルを履き潰せ

これからの正義の話をするけどいいかい? 聞いてなくてもするけど。何度目だナウシカってレベルで何回も何回も「トロッコ問題」が蒸し返されるよな? アレほんと悪質な洗脳の道具だから次から無視しろよって意味で俺の見解を残しておく。

まあまずあの問題が何かというと基礎構造は後出しジャンケンにすぎないよね? 理由と膏薬はどんなとこにでもつく、所詮どっちを答えても回答者には何らかのツッコミどころが発生する。
じゃあなぜアレがあんなにもてはやされるかってーと、単なるツッコミどころをいきなり生き死にの極論に直結することで回答者の罪悪感を最大限に拡大し、回答者に苦悩をもたらすわけだ。回答はおそらく回答者のこれまでの倫理観や価値観を動員したものであるので、突然これまでの倫理観や価値観を揺さぶられることになる。

洗脳の手順については他に詳しいところがあるからそれを見てくれ。

既存価値観の破壊→新しい価値観の吹き込み→価値観の固定 の順だ。

つまり「トロッコ問題」はこの最初の段階に非常に使いやすいわけだな。それが児童や生徒なら尚更やりやすいだろう。こないだあったよな、学校の教材として使用して問題になったの。あれあの先生の周囲を探ってみたほうがいいと思うぜ。

ところでかしこいかわいい読者諸君においては既に気づいてるかもしれんが、部下や後輩に「いちいち尋ねてくんな」「はぁ、なんでやる前に尋ねなかったの?」ってやるやつ。あれもおなじな。あんなんどうしたって後出しジャンケンでケチつけられんじゃん。んで相手を消耗させて無駄に後悔させるのも一緒な。

どっちも見かけたら「知るかボケ」って蹴り出して構わん。酒飲んでるからまた今度な。

一体幾つの充電器を持ち歩くんだ帰省

この時期はやはり長距離移動と親戚づきあいのモロモロで色々とネットが手薄になる。

前々から思っていたしこないだ他のところでも言ったけど、これからPodcastが来るので今からでもはじめとくといいですよ。

理由は一つ。運転中のスマホ操作厳罰化。これで運転中に情報を取得したくばPodcastくらいしか手段がない。

個人的には家事中とランニング中に摂取するコンテンツが欲しい。動画では目が取られるのとDLして保存しておくのが難しいという2点がネックになる。

アニメ見た感想とか最近のネットの話題にいっちょかみしておしゃべりするのやって見たいけど1人でやるのは間が持たないだろうなと躊躇する。

まあいいか、blogの代わりにちょっとだけやってみよ。多分こんな感じの数分で終わる他愛ないおしゃべり。

歳取ると小鉢付いてくるだけでほんとありがたいよね。

俺だったらほうれん草だな。ほうれん草を茹でよう。大体ひとパックに何把か入って¥200くらい。

最大のメリット。ヘルシオなんか持ってない俺でも出来る。時間に関しては休日の夜に何となく明日が来るのが嫌で夜更かしをしてしまう時間でやればよい。茹であげたら何か一仕事終えたような満足感もある。(効果には個人差があります)

あとホラ、体のことを考えると野菜とりたいし。睡運瞑菜睡運瞑菜、喝!

大きめの鍋があればよい、茹で過ぎて崩れる最近のほうれん草はどうせ生で食べられる、気にする必要はない。詳しい茹で方はネットで調べろ。
よく水を切って一把ごとにラップして凍らせれば日持ちがするし、2、3日なら冷蔵庫でよい。

すりゴマという便利なものが売っている。凍ったほうれん草を手で折って、半分を解凍。砂糖と醤油をかけてすりゴマをドサッと乗せて混ぜたら「ほうれん草のゴマ和え」だ。余ったらな、最近売ってる小分けの豆腐を買ってくるんだよ。グチャッと握りつぶして混ぜたら「ほうれん草の白和え」よ。

特にこのすりゴマは重宝する。とにかく何にかけても乗せてもなんとなく豪華感が出る。買って来たパックサラダにドレッシングかけた上からふりかけると何となく豪華でお洒落な感じが出る。味気ない具無し袋ラーメンに振るとなんとなくだが麺とスープの味を最大限活かすために最低限の薬味としてゴマを振ったみたいで意識高い系ラーメンぽくなる。

最近のは口が密封できるようになってるから閉じて冷蔵庫でまあまあ持つ。日持ちは正義だ。

ちなみに冒頭に挙げた記事に

ヘルシオの超☆簡単、ズボラ飯の実践術。 | Books&Apps

生卵の賞味期限はあくまで生食できる期間で、その後もしっかり加熱すればしばらく食べられるぞ。それより温泉卵にしてしまったら逆に日持ちしねぇから気をつけろよ。

2019/06/20 23:28

というコメを残したのだが、AIを使いこなすのはこれからますます大事になるし、そのことに全く異論はない。

国家試験に禁忌肢というものがあると聞く。いくら得点しても、地雷みたいなもんで禁忌肢を選択すると不合格になるらしい。(で、合ってますよね、高須賀先生)

まだまだそういう落とし穴みたいなもんが世の中には多いので、AIで得点を重ねるは大いに結構だが、本当に役に立てるためには自分も鍛えとかないといかんなあとおもいましたまる。

あの夏よりも向こう側、タピオカよりもこちら側

 

「それはね、夏に鍋を食べるようなことだよ」諭すようにいう声が、私の後方、カフェのボックス席から聞こえてきて鼻白んだ。

「なんだァ? てめェ…」と愚地独歩が切れる一コマみたいに、振り返りざまにすごもうとする自分を押さえつけるのには労力を要した。「別に夏に鍋食べてもいいじゃない」言い返す声が同じボックスから聞こえてきて、私は内心そうだそうだと応援のエールを送った。

 

夏に鍋をたべたっていいじゃないか、私は現にそうしてきたし、そうするしかなかった。草いきれでむせそうなあの夏、徒歩20分かけないとコンビニはないし車で出ないと外食なんておぼつかないそんな田舎で単身赴任していた。「単身赴任なんて何でも自由にできていいだろう」赴任先の上司はそう言って笑ったが、前任者は外食とコンビニ弁当で体を壊して入院していた。昨今問題になっているウィークリーマンションの設備や持ち込める貧弱な道具では早々手の込んだ料理は作れない。そんな中で毎日ある程度の量の野菜を食べる術としては鍋くらいしか私は知らない。


要はメインの菜物をどうにかすれば夏でも鍋は食べられる。ホウレンソウや小松菜だって常夜鍋で食べる。水菜は植物なのにいいだしが出る。豆苗を豆乳鍋で煮てみたら案外と土臭さが減ってそれなりにおいしい。それに今はいろいろと技術が進んで価格さえ覚悟すれば真夏であっても白菜を食べられる。


出汁はなんだっていい、肉や魚のイノシン酸に植物のグルタミン酸、キノコのグアニル酸。貝からはコハク酸が出る。うまみ成分には相乗作用があるから、最低でも2つ、出来たら3つをそろえるように選んでいた。
ポーション型やブロック型の簡便なスープの素はさすがに夏場は同じくポーション型のステーキソースに売り場を譲ってしまうが、シーズンの終わりに値下げになったそれをまとめて買い込んでいた。賞味期限の日付が12月で、次のシーズンの終わりに間に合わないから。そんな理由で値下げされていたのだろう。もっとも、そのポーションの賞味期限が来る前に単身赴任は終わってしまったが。


「マロニーちゃんも同じ澱粉だな」ミルクティーの中に沈んだ最後のタピオカを吸い上げていた。背後の席の話題は既に移り変わっていた。マロニーちゃんと材料が同じなら鍋にタピオカを入れてみよう。デイリーポータルZめいたアイデアを思い付いたが恐らく実行はしない。また夏が来る。でももうあの夏みたいに孤独に任せた自由な鍋はつくらない。次に作る鍋は寒くなったころ、家族のために作る鍋だ。

職位が下の人間に管理されるのは嫌の話

この記事のブコメ

「職位が高い人間ほど、技術的な実務から遠ざかってしまう」のを解消しようとして、失敗した時の話。 | Books&Apps

建設業界どうやってるんだろう?ペーペーの現場監督が、本社から派遣されて来る物語よく見るし、職人集団ごとに会社があるような組織なのに。設計者じゃないから良いのか?

2019/06/19 09:32

ってブコメがあったから

「職位が高い人間ほど、技術的な実務から遠ざかってしまう」のを解消しようとして、失敗した時の話。 | Books&Apps

建築業界の隅っこから言うと、作業の指揮は個々の下請けの職長が行うのでそこには上下関係があるから作業自体はスムーズ、ペーペー監督でもやれるのはその個々の作業を監視して工程の管理に徹するから、かなあ。

2019/06/19 10:57

って書いたんだけどちょっと足りない気がしたのではみ出して書いておく。

 

建築業界の隅っこの、下請け視点からの話。

 

どうしてペーペーの現場監督が舐められずに済むかというと発注者側だから。ペーペーの上にはペーペーを監督する上司がいて、ペーペーも馬鹿ではないので下請けを動かすための仕事をしてる。余程のことがなければ単に若いからといって舐めた態度を取られることはないはず。ペーペーはいずれ偉くなるし、そのとき下請けも仕事がなくなったら困るし。

 

元記事の、

 

“「コーディングが出来るのはいいんだけど、ぶっちゃけ職位が下のヤツにあれこれ管理されるのはなんか嫌」”

 

がなぜ発生しないかというとそりゃ発注者と受注者という上下がはっきりとあるから。

身もふたもない。

 

ただちょっと思ったのが、ここでの「管理」はもう少し切り分けが効くのではないか、ということ。

「チケットの遅れを指摘」みたいな個々の作業の進捗を管理するような事と、じゃあこの作業の遅れがあるから別の工程でどうリカバリーするか工程間の調整をするような事は切り分けできそう。

 

建築業界独特の話かもしんねーけど。建築は遅れが見えやすいし、割と人海戦術でなんとかなる部分あるし。

 

手前味噌の話をすれば、状況に応じて職位が上でも一時的に下の人間の指揮下に入ることはある、ウチの会社。

営業と品管と現場メンバーで建築現場で見つかった誤作の補修の場合では、実際の補修作業では現場メンバーの下に営業と品管が入り、その後の検査では品管の下に営業と現場が入り、客先対応では営業の下に品管と現場が入る。

平の現場メンバーがやる溶接の助手に営業部長がつくのはまあまあザラ。

 

うーんこれも建築業界でしか適用出来ない話かも。

 

それぞれの専門がはっきりしていて、場面における自分の出番が分かり、また、他のメンバーに自分が持っていないスキルがある事を承知している。

のが前提になりそう。

あと、「やんねーとおわんねー」って共有出来てるとこはあるんだろうな。多分これは建築業界みんな共有してる。

 

でも別に職位が下だからって人間として下かってそんな訳ねーのにな。