この増田がよかったので影響を受けて書く。俺も増田みたいになりたい。自分が読みたいものを自由自在に書けるようになりたい。30万文字か、夢のまた夢だな。
ブコメで言及していた件、こないだの「短編小説のつどい」に参加して楽しかったので、忘れないうちにどう創作していったかの記録を残しておこうと思う。勘違いしてほしくはないのだがこれはじぶんにはできたという自慢でもなく、こうやったらできたよということであって、創作論とかこれで傑作ができるとかブチ上げたいわけではない。むしろ駄作とかクソ作品を量産することになるが、せめて最初の一歩をどうやったかだけの記録として残す。
完成品URL:短編小説の集い 2025 参加にて候 - てのひらを、かえして
昔そういうサークルに入っていて定期的に部誌の発表や二次創作は行っていた。出来は箸にも棒にも引っかからないくらい。現在ははてなブログで日記みたいなブログを更新している。書くことがあれば1日/1000文字くらいは書ける。
250602お題発表「薬」
けっこう面食らったのを覚えている。今までの人生で薬について真剣に考えたことがなかったからだろう。
この時点でノートに「薬」と書いて連想ゲーム的にどんどん書きつけていった。「塗り薬、張り薬、目薬」「頓服、用法用量」「薬ー治療ー効果ー自己の変容」といったメモがあって、別に付箋を貼り付けてネタ出しをしていた様子がある。
例)
・怪獣のケツに座薬を入れる話
・善人ワクチン
・プラセボ効果があるのだからあの痛んでいた弁当も思い込めば腹痛も治るのでは?
というメモが残っている。
ここから考えていってどれもそれなりのオチにたどり着かなかったから没にした記憶がある。
ストーリーが降ってくるまでああでもないこうでもないと頭の中でこねくり回す時間がだいぶ長かった。
劇薬ー奸物を除く、と理屈と膏薬はどこにでもつく、を結び付けたあたりで大体のあらすじをおもいついた。
ここのところで一番時間をつかった。アイデアとか思い付きとか連想とかを結び付けて、ストーリーにするのところに引っかかっている。ここのところで自分にはまだひらめきが降ってくるまでこねくり回して試行錯誤するしかないと感じている。創作をよくする人はここのところに使える物語とかツールみたいなものの蓄積があって、どんどん書いていけるのだろうな、と勝手に想像している。
あらすじが「奸物に困らされる、直接暴力に及ぶのは劇薬すぎる、時には迂遠な薬の方がよく効くこともある。江戸の噂好きな庶民に判じ物を解かせて話題にして圧力をかけ、一件落着」
あたりが定まったので、書くべき内容を箇条書きにしていった。申し訳ないが昔から時代劇が好きでここ20年くらい時代小説も読んでいるのでこの辺はざっと
・留守居役の横暴(だいたいの留守居役は藩の金で酒宴に興じていた、というのが時代劇のお約束なのです)
・困らされる若侍
・暴力→横暴の証拠として刀傷(刀は基本抜いちゃダメなので刀傷=事件としてもいいというのが時代劇のお約束なのです)
・激高する若侍(君側の奸、除くべし!)
・諭す年長者
・知恵を使ってこらしめる
・判じ物の内容は後から考える
くらいに場面・内容のリストを作って執筆を開始した。
大体のせりふ回しや役別の言葉遣いの違いについては、もともと頭に入ってるのでそこら辺についてはあまり悩まなかった。留守居役と大目付についてあいまいなところがあったので調べなおした。
この箇条書きをもとに、書きたいところから書いて肉付けしていく。肉付けしたことで小さい矛盾が発生していくのであとから辻褄を合わせるやり方で各場面をつなぎ、結局「判じ物」がうまく思いつかなかったけど、そろそろほかの応募作が出そろったので、そこはそのままボカして書いた。
一旦やり方について整理する。
・テーマ、お題についてアイデア出しを行う。
・出てきたアイデア、フレーズ、場面を組み合わせてなんとかストーリーらしきものをでっちあげる。多分ここでKJ法とか、何とか式創作法とかが効く。
・ストーリーを分解し、場面に分ける。どういう場面で何を読者にわかっていてもらわないといけないかを箇条書きにする。
・箇条書きに沿って、肉付けしていく。
今の自分で言語化できるところはここまで。ストーリー作りに何らかのブレイクスルーがあったらもっと量産できるようになって楽しくなる。
オチは単純に思い付きで書いたけどうまく現代も皮肉れてよかった、そう思う吉宗であった。